みなさんこんにちは!
この連載では、縦スクロールマンガの基本的な描き方について実例マンガを交えて解説しています。ぜひ第1話から読んでいただけるとうれしいです!
今回は、縦スクのポイントと配色パレットの活用についてくわしく解説していきます。
まずはこちらのマンガに目を通してみてください(第1〜4話の続きです)。
第4話「ネームの描き方」でお伝えした通り、縦スクに限らずマンガでは視線誘導がとても大切です。
さらに縦スクマンガでは、情報量を減らす・色数を絞る・背景が主張しすぎないようにして画面の要素を抑える(ぼかす) ことがポイントになります。
原則フルカラーで描く縦スクマンガでは、これらの上手な「引き算」を利用して読者を疲れさせないことが必要です。
その引き算のために活用すべきなのが、カラーパレットです。
クリップスタジオペイントでは、よく使う色をカラーセットで登録することができます。
キャラクターの肌の色や髪、服の色など、よく使う色を保存しておくことでスムーズに着色作業をすすめられます。
カラーセットの例
カラーパレットは色味の統一にも役に立ちます。
色を使いすぎていないかカラーセットをチェックしながら作業を進めると、色数が増えて画面がごちゃごちゃしてしまうことを防げるでしょう。
また、すべて着彩してからグラデーションマップなどの色調補正レイヤーを活用して全体の色味を統一する方法もあります。
色調補正レイヤー
これらのペイントソフトの機能を活用して、自分に合った方法を見つけてみましょう。
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5回に渡った「縦スクマンガのトリセツ」は、今回が最終回です。
この連載では、これからマンガの世界でどんどん主流になると言われている縦スクマンガ(WEBTOON)の、描き方の基本を解説してきました。
まだまだ描き方が体系的にまとめられておらず、基礎知識もあまり共有されていない縦スクマンガの世界。
この連載が、縦スクマンガという新しい表現に挑戦したい!と思う漫画家さんの一助となれば幸いです。
マンガ:にいの(@niinomr)