そんなひょんなことで頂いた「人生がときめく片づけの魔法」。
まだ近藤麻理恵さんの快進撃が始まる前で、不勉強ながら私も本をいただいたタイミングで読ませてもらって、初めて「こんまりメソッド」に触れました。
人生がかたづく魔法は伊達ではありませんでした。
読んだ日から、私は帰宅するたびに「おうちただいまー」とお家に対して挨拶をするようになり、「これにときめきを感じるか・・・?」という基準でものを取捨選択するようになり、捨てなければならない様々なものに「これまでありがとうね」と心の中で言うようになりました。
こんまりメソッドすごい。
片付けを方法論ではなく、哲学にして、考える核を明確にして、「とりあえず」とか「ねんのため」よりも大事なのは「自分の人生」なのだと示してくれました。
しかし。私が感銘を受けた一番の事実は、そのメソッドではありません。
近藤麻理恵さんが、5歳の頃から片づけのことばっかり考えていたというエピソードでした。
5歳の頃から片付けのことばっかり考えていた・・・・!?
5歳なんて、後先考えず全てのものを欲しがって、1時間で飽きて放り投げて、また新たな欲しいものを来年のサンタにお願いするような、そんな時期から、片づけのことばかりを考えていた・・・・。
それもすごいんですが、
私はその早熟に感銘を受けたのではなく、
「好きすぎることを貫いたら、なんであってもそれはいつか仕事になる」
ということを、近藤麻理恵さんが身をもって示してくれたということです。
私は漫画家になったのですが、なぜ漫画家になれたのかといえば、読んでた雑誌に投稿コーナーがあり、「こういう手順で編集部にまんがを見せていけば、うまくすれば漫画家になれるよ」という道筋が可視化されていたからです。
いまでも絵本作家になる方法はわかりませんが、漫画家はよくわかります。
なりかたが分かりにくいものや、そもそも職業として確立されてないもの。
それらにどうにかたどりつく、もしくは新しく作り出し、「仕事」にする。
そのパワーは、尋常ならざる執着からしか生まれません。
いまはまだ仕事になっていなくて、それでも頑張っている人がいる分野を見ると、異常なほど頑張ってかじりついて欲しいと思う自分がいます。
そこまでのパワーは、どんな分野であっても注目されうるのではないか。
されるべきではないか。
「競技かるた」をいつか「仕事」にする人だって出るかもしれない。
こんまりさんのエピソードを思い返すたびにそう思うんです。